みつまた調達所

 最近、調べものをしていて「みつまた調達所」の存在を知りました。国立印刷局の組織の一つで徳島と岡山の2か所にあり、ミツマタの育成指導や調達等を行っています。

 ミツマタは明治12年(1879年)から日本銀行券の原材料の一つとして使用されていて、国立印刷局に納めるミツマタを「局納みつまた」と呼んでいます。ご多分に漏れず生産者の高齢化と後継者不足から出荷量が年々減少しており、一般競争入札も導入されて国内外から調達されているという事実には驚きました。  

 日本経済新聞2019年5月20日の記事「ネパールが支える日本紙幣 原料の樹木、大半を生産」によると、国立印刷局では2010年から外国産ミツマタの調達を開始し、2018年度には72tを調達、そのうち60tがネパール産とのこと。(国産はわずか6t)価格が国産の1/4で調達できるとあっては「国産で!」というのはなかなか厳しいものがありますね。

【参考】
・日本経済新聞2019年5月20日の記事「ネパールが支える日本紙幣 原料の樹木、大半を生産」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45008100Q9A520C1CR0000/)
・国立印刷局環境報告書(2017、2015)