【三鷹市美術ギャラリー】「HAIBARA Art & Design 和紙がおりなす日本の美」(~2/25まで)

日本橋にある老舗和紙舗・榛原の200年わたる仕事を紹介する展覧会です。
【会場】三鷹市美術ギャラリー
【期間】2023年12月16日~2024年2月25日
【時間】10:00~20:00

以下、公式サイトから
日本橋に店舗を構える「榛原-はいばら-」は、1806(文化3)年に創業し熱海製雁皮紙がんぴしをはじめとする高級和紙や、小間紙こまがみと呼ばれる装飾用の加工紙(千代紙、書簡箋、熨斗のしほか)などを販売してきました。18世紀の終わり頃から製造が開始された熱海製の雁皮紙は、墨の付きが良く緻密で上品な光沢があり、従来のこうぞ製の紙に代わる高級紙として江戸の数寄者たちに広く愛用されるようになります。雁皮紙を加工した和紙製品には、美しい彩色や同時代の画家による装飾が施され、榛原は上質かつ洗練された高級和紙舗わがみほとしての評判を得ます。
明治時代になると、高度な木版摺りの技術とデザイン性を兼ね備えた榛原の商品は、日本を代表する工芸品として海外から高く評価され、国内外の博覧会で受賞を重ねました。
今回の展覧会では、おもに明治から昭和初期にかけて榛原で製作された貴重な品々をご紹介します。河鍋暁斎(1831-1889)や川端玉章(1842-1913)が手がけた華麗な千代紙や、同時代の画家たちによる団扇うちわや団扇絵、美しい絵柄の絵封筒や絵半切(便箋)は、当時の人々に身近で上質な〈美〉との触れあいをもたらしました。
また、榛原の当主たちは商品の研究も兼ねて、同時代の芸術家たちと交流を結んできました。特に明治期前半に活躍した三代目当主榛原直次郎は美術への関心が高く、伝統的な日本美術の復興を目的として結成された龍池会に入会し、日本青年絵画協会(のちの日本美術院)の設立を援助するなど、美術界と深いつながりをもっていました。こうした榛原と美術家たちとの関わりについても注目し、柴田是真(1807-1891)や河鍋暁斎、竹久夢二(1884-1934)が手がけた仕事の数々をご紹介します。