仮綴じ本の修復

 仮綴じ本に限ったことではありませんが、現状の見た目を大きく変えるような手当てを行わないことが基本です。仮表紙のような余計なものを取り付けてしまうくらいなら保存容器に収納するだけの方が良いでしょう。
 仮綴じ本については昨年6/26の記事(https://www.cfid.co.jp/2018/06/26/karitoji-ko/)もご覧ください。

今回修復作業をさせていただいた書籍
『Le musée secret de la caricature』 Paris 1888年

【主な損傷】
表裏の表紙が分離、綴じ糸の切断、背表紙の部分欠損

【主な作業内容】
・ドライクリーニング
・綴じを解体し、綴じ穴を補強後にオリジナルと同様に綴じ直し
・新規背表紙を和紙で製作して貼り込み
・元背の貼り戻し

この度、掲載をご快諾いただいたご所蔵者様には心より御礼申し上げます。

【処置前】

【処置後】