【所蔵】専修大学図書館
【タイトル】ROBERTI STEPHANI THESAURUS LINGUE LATINE. TOM II
【刊行年】1734年
【刊行地】ロンドン
【処置前の状態】
①表装材の羊皮紙には、周縁部などで部分欠損が見られる。
②おもて表紙がジョイント部での支持体切断により中身から分離し、それに引っ張られて背表紙も花布とともに分離している。
③背からノド元にかけて多数の虫損がみられ、この虫損によって綴じ糸が部分的に切断され、数折丁が外れている。
![おもて表紙](https://www.cfid.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/IMG_6669-1024x683.jpg)
![タイトルページ](https://www.cfid.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/IMG_6674-1024x683.jpg)
![ページの外れ](https://www.cfid.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/IMG_6676-1024x683.jpg)
【処置方針】
外れた折丁を綴じ直し、構造上の補強と背の柔軟性を確保することで、利用の安定性を図る。
【主な処置内容】
①表紙と中身を分離し、背貼り・背固めを除去
②見返し紙/本文紙の折れ目・破損・虫損の修理
③外れた折丁の綴じ直し
④背固め用和紙を貼付
⑤花布の編み直し
⑥接続用ヒンジとクータを背に貼付
⑦表装材の破損・部分欠損を修理(ジョイントなど「動き」のある場所には厚口楮紙、それ以外は羊皮紙を使用)
⑧表紙と中身の再接合
【処置後の状態】
![おもて表紙](https://www.cfid.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/IMG_8527-1024x683.jpg)
![タイトルページ](https://www.cfid.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/IMG_8532-1024x683.jpg)
![開いたときの背の形状](https://www.cfid.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/IMG_8533-1024x683.jpg)