垂れ革表紙の聖書に対する保存修復処置(新規事例予告)
垂れ革表紙とは聖書をはじめとした宗教関係の書物に見られる製本様式で、小口を保護するために表紙三方のチリを大きくして折り曲げてあるのが特徴です。
そのチリが大きい(飛び出している)ということに加え、革が薄い(折り曲げるため)、羊革であるといった当該資料の特徴により、折り曲げ部分が傷みやすく、処置させていただいた聖書もチリの欠損および破損、脆弱化が主な損傷の一つでした。
このような資料に対して表装を全て変える(新調してしまう)というのはとても簡単なことなのですが、私どもではその使用感(アイデンティティ)も残しつつ、利用にも耐えうるような強度を持たせた処置を行いました。
この保存修復処置の詳細は、近々HPの保存修復処置事例にて掲載いたします。