革装本に使用する革を貼り込む前に、革全体を薄くしたり、周縁部に段差ができないようしたりするのに用いる道具が「革漉き包丁」です。製本に使用する革漉き包丁には、フランス型、イギリス型、スイス型、ドイツ型等の形状の違いがありますが、(写真はフランス型)恐らく製本を習った先生によって使用する革漉き包丁のタイプが決まってくるのではないかと思います。

革漉き包丁を長く使っていると、使用者のクセが付いてくるので他人には使いづらいものになっていますし、他人には使ってほしくはないので貸したりすることもありません。これは革漉き包丁に限らず他の道具にも当てはまることで、道具の共有とかはありえません。

革漉きを行っていると途中で切れ味がどうしても悪くなってきます。そういった時には、もみ(揉み)革(鞣し革の表面を削って、揉んで柔らかくしたもの)に青棒(酸化クロムの微粉をステアリン酸や数種の界面活性剤で棒状やブロック状に固めた研磨剤)を塗り込んだ「革砥」の上で刃先を研ぐ(整える)と切れ味が復活します。このように漉くと研ぐを何度も何度も繰り返しながら革を漉き、目的の厚みに仕上げていきます。

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