Chinese Pith Painting

 カミヤツデ(rice paper plant)の茎の髄を薄く切って作られる「通草紙」に描かれた作品。17世紀末頃から中国・広州で通草紙の絵の制作が始まり、1825年頃から比較的安価で持ち運びに便利なこともあって西洋の旅行者や商人に収集されるようになると、西洋人の多くの需要を満たすために様々な港湾都市で制作されました。絵画には栽培された植物、鳥や昆虫、職業、習慣、服装などの中国の主題が描かれています。

chinese pith painting01

 通草紙は吸湿性が非常に高いため、水によって支持体が膨張して変形し、過剰に使用すると植物の細胞壁が崩壊して紙のベルベットのような品質が失われる可能性があるとのこと。

 また、Chinese Pith Paintingに適当な日本語訳がないようなのですが、中国ミニアチュール(細密画)とでも言ったらよいのだろうか。

【参考】
・Somerset & Wood Fine Art Ltd
https://somersetandwood.com/
・木の雑記帳 幻の通草紙
https://kinomemocho.com/zatu_Pith_paper.html
・Conserving Chinese pith paintings
https://www.kew.org/read-and-watch/conserving-chinese-pith-paintings