洋装本修復で使用する支持体
写真は、洋装本の修復で支持体として使用する麻紐です。
洋装本には、かがり綴じや背バンド綴じなど、さまざまな製本構造があります。そのため修復では、それぞれの構造に適切に対応できるよう、撚り数の異なる麻紐を複数用意しています。支持体の太さや性質は、本の開きや強度、背の仕上がりにも影響するため、資料に合わせて慎重に選択します。また、細い麻紐は支持体としてだけでなく、花布を編み直す際の芯材として使用することもあります。
支持体には麻紐のほか、綿テープやトーイング革を用いることもあります。どの素材を選ぶかは、オリジナルの製本構造の再現を基本として求められる強度、保存性などを総合的に判断して決定します。修復では、完成後にはほとんど見えなくなってしまう部分にも細やかな配慮が欠かせません。こうした一つひとつの材料選びを通して、オリジナルの製本構造を尊重しながら、資料を長く未来へ伝えるための修復を行っています。







