傷んだ伊勢型紙を洗浄、脱酸してみる
少し前にサンプルとして手に入れたボロボロの伊勢型紙のうちの一枚。触るとすぐに割れそうな/裂けそうな感じになっていました。pHを測ってみるとだいたい5程度だったので、試しに洗浄(除酸)および脱酸性化処置を行ってみることにしました。


洗浄(除酸)は弱アルカリに調整した精製水に30分浸漬することを3回繰り返しました。敷干しした後でpHを測ってみると6程度でした。
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続いて、炭酸水素カルシウム水溶液に浸漬することで脱酸性化処置を行いました。敷干し後にpHを測ると8程度でした。
ここまで行った洗浄、脱酸性化処置によって処置前に感じられた割れそう/裂けそうという感触は薄れた印象を持ちました。



このまま通常環境下で保管しておいて何の保存処置もしていない他の型紙とどのような違いが出てくるのか様子を見ようと思います。